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スマホでご覧いただく場合はPCビューでご覧ください。日本海海戦 (学研M文庫) 岡本好古 (著)
皇国の興廃この一戦にあり。各員、いっそう奮励努力せよ―。東郷長官の訓令が名艦に発せられ、旗艦三笠の主檣にZ旗があがった。バルチック艦隊は三縦列で、中央の先頭艦が旗艦のスワロフ。日本艦隊は三笠を先頭にした第一戦艦隊、少し引き込んで右翼に出雲以下の第二戦隊の二列縦陣。彼我の戦艦比は八対四。旗艦スワロフとの距離1万メートル。「先制をとるにしかず。例の通りやる、参謀長」と力強く東郷長官。距離八千、六千五百、直角回頭。―砲撃開始。
岡本好古
1931年、京都市に生まれる。日本文芸家協会会員。1971年『空母プロメテクス』で小説現代新人賞を受賞し、併せて直木賞候補となる。以来、中国小説、戦争小説、歴史・時代小説などを精力的に発表しつづけている。艦長です。
昔の本ですね。2004年だそうですから。古本屋さんで購入。税込110円でした。この手の本で有名なのは過去にもブログで取り上げた
「坂の上の雲」ですね。最終場面で日本海海戦があり、CGでが凄かったのを記憶しています。
個人的にも神奈川県横須賀市にある「記念艦・三笠」に3回ほど足を運び見学しました。↓その時撮影した三笠です。戦艦とはいえ現在のイージス艦より30mも短いんですよ。小さい船です。それに30センチ砲が4門っすからね!両舷からニョキニョキと副砲や単装砲が出てます。今で言えば駆逐艦?のサイズで大砲装備ってなイメージ。
※写真をクリックすると大きめの写真にジャンプします。物語りは「生麦事件」から「薩英戦争」その時の東郷少年の話から始まります。この章は非常に面白かったですね。それから日露戦争に話は進んでいきます。坂の上の雲よりは描写はサラッとしています。特に東郷平八郎にスポットを当てます。相手側のバルチック艦隊の描写もなかなか興味深いです。海戦の様子が大変わかりやすく描写され実際に見ているようにハラハラドキドキします。ちょっと興奮し(笑)勝利が誇らしかったですね、日本人ならそう思うでしょう。
しかし、著者はその海戦の後の国家的な自惚れや、おごりを痛烈にいさめます。「戦争には正義など無縁のもので、専らおびただしい若者による、若者自身のすさまじい哀史であることに思いをよせていただきたい」とむすんでいます。お勧めの一冊です。文字も大きめでスラスラ読めます。興味のある方は是非どうぞ。
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