2010.09.18 20:32 | EDIT

永遠の0 (講談社文庫) 百田 尚樹 (著)
「生きて妻のもとへ帰る」
日本軍敗色濃厚ななか、生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」とさげすまれたゼロ戦パイロットがいた……。人生の目標を失いかけていた青年・佐伯健太郎とフリーライターの姉・慶子は、太平洋戦争で戦死した祖父・宮部久蔵のことを調べ始める。祖父の話は特攻で死んだこと以外何も残されていなかった。元戦友たちの証言から浮かび上がってきた宮部久蔵の姿は健太郎たちの予想もしないものだった。凄腕を持ちながら、同時に異常なまでに死を恐れ、生に執着する戦闘機乗りーーそれが祖父だった。
「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、なぜ特攻に志願したのか? 健太郎と慶子はついに六十年の長きにわたって封印されていた驚愕の事実にたどりつく。はるかなる時を超えて結実した過酷にして清冽なる愛の物語。
艦長です。一気に読んでしまいました。ボリュームのある内容です。太平洋の戦いのことがわかりやすく理解できます。この点でも秀でた作品です。物語を通して理解できるのですから、仮に知らなかった人はすんなり先の戦争のことは理解しやすいでしょう。艦長はほとんど知っていることでしたが、改めて活字で読むと、大本営や軍令部の参謀たちは国を貶めた輩だったて言うことが再確認できます。
それにしても衝撃的な作品です。特攻隊をズバリと表現できていますから、このようなアプローチの作品は過去に例を見ないのでは?
これは愛の物語です。心ある人は読み進むうちに知らずと涙が出るでしょう。素晴らしい零戦パイロット!本当にこんな人がいたかもしれませんね。オススメです。
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